君たちは、どう演ずるか?~名優たちから若き俳優たちへの提言~
名優たちが語る『演技とは何か?』プロのプロによるプロのためのワークショップ。 このワークショップは、もがき苦しみながらも、演技という頂に生涯を賭けて取り組もうとしている若き俳優たちに向けて、名優たちから愛情をこめたメッセージを贈ってもらおうと意図したものです。演技というものは、奥が深く、混沌として、捕えようもないような、摩訶不思議なものです。 “虚実皮膜の間”というように、余白ばかりで正解のないのが演技という得体のしれないものかもしれません。古今東西、世阿弥からスタニスラフスキーまで、“演ずる”というものに明確な道筋はあるようで、はっきりとはしません。それは、作っては壊し、また作り、バベルの塔のように果てしない道のようにも思えます。結局、ひとりひとりが“演技とは何か?”と、おのれに問い続けるしか他に方法はないのかもしれません。そのためにも、先人たちの道筋をたどり、名優と呼ばれる人たちが「何にぶつかり、もがき、何をつかみ取ったか?」「それは、自分とはどうクロスするのか?」こうしたことを、自らに問いかけることが、何よりの栄養になるし、またそれを通らないで“自分なりの演技”なるものに到達するとも思えません。 『演技とは、人生。自分の身体を使い、感情を使い、想像力を広げ、より深く、より大胆に、より新鮮に…役に近づこうとする行為そのもの。そこには、その人の人生そのものが内包されている』 そう信じ、名優と呼ばれる方々に、「次世代の俳優たちに、ご自分がたどってきた俳優としての人生と、そこから実感した“演技なるもの”について、率直に語ってもらえないだろうか?言わば、21世紀の俳優たちへのバトンタッチという意味をこめて、後に続く俳優たちが大きく育っていくために、映像界のすそ野を広げるために、広くは文化のために、使い捨てではない、育てる使命があるから」 と、お願いしたところ、多くの方が快く引き受けて頂けました 。 俳優とは、悩む存在です。得体のしれない魔物のような“演技なるもの”に向かって、ぶつかってはもがき、もがいては苦しむ、果てのない重荷を背負った存在です。今も、もがいては苦しんでいる若き俳優諸氏に、少しでも光明になればと、このワークショップを開催する次第であります。 杉田成道
